リップケア商品には、大きく分けてリップクリーム、リップバーム、リップグロスの3種類があります。唇が乾燥しないように保護して、乾燥による荒れを防ぐためのアイテムがリップクリームとリップバームです。これらは、容器の形状と質感などによって呼び分けています。
リップクリームは滑らかなクリームタイプのものでスティック状のものが多く、伸びがよく使いやすいのが特徴です。化粧ポーチに入れておいても場所を取らないので持ち運びに便利で、外出先でも手を汚さずに付けられる手軽さも人気です。一方で、リップバームは油分が多く柔らかい質感で、缶やボトル、チューブなどに入っています。そのため、唇にのせるときは指先やリップブラシを使って付けます。
リップクリームもリップバームも、成分はほとんど変わりません。どちらも唇を保護するための油脂と鉱物油からできており、一般的にオリーブオイルやミツロウ、ラノリンなどの油脂やミネラルオイルやワセリンなどの鉱物油をベースに使っています。ラノリンは聞きなれない人も多いかもしれませんが、羊毛の油脂から生成したロウです。人間の皮脂に近い組成を持つとされており、水をはじく性質があります。
このほか、メントールやビタミン、紫外線吸収剤などが配合されている場合があります。メントールはペパーミント油やハッカ油の主成分であり、スッとする清涼感のある付け心地が人気の成分です。特に夏場はメントールが配合された商品が多く出ますが、比較的刺激が強いので注意が必要です。5%を目安に濃度が高くなればなるほど皮膚刺激が強くなり、アレルギー性皮膚炎が起こる可能性もあります。健康な肌の人がアレルギーを起こすことはほとんどありませんが、もともとアレルギー体質の人や現在アレルギー性皮膚炎を起こしている人へのプレゼントは避けたほうが無難です。