まずはスキンケアを行ううえで大切なことを見ていきましょう。小ジワは、乾燥により潤いを失った皮膚にできる溝だということがわかりました。そのため、特にほかの部分よりも皮膚の薄い目元や口元に多くできます。つまり、皮膚にシワができているということは、肌が水分を保つ力が落ちているということです。30代になると、10代や20代のころと比べて肌が水分を保持する力が減ってしまいます。それなのに、10代や20代の頃と同じスキンケア商品を使っていると保湿が足りていないことがあるのです。
化粧水を選ぶときは、保湿重視の化粧水を選び、水分を積極的に補っていきましょう。また、洗顔で洗い流されてしまった油分も補う必要があります。化粧水だけでなく、保湿対策としてオイルやクリームなどのスキンケア製品を取り入れるようにしましょう。そこでお勧めしたいのが、オイルです。特にアルガンオイルは保湿対策にも優秀で、化粧水のブースターオイルとしても使うことができるため、積極的に取り入れたいアイテムです。
乾燥を防ぐ
乾燥によって小ジワができるため、乾燥対策をすることも大切です。特に空気が乾燥する秋から冬のあいだは、室内でも乾燥対策が必要です。暖房を使う場合は加湿器を合わせて使うようにして、空気を乾燥させないように心がけましょう。肌のためには、湿度は50%以上に保つことが大切です。外に出るときはマスクをするようにすると、口の周りや頬の乾燥予防につながります。ただし、マスクと皮膚がこすれることにより刺激となる場合もあるので、できるだけシルクなどの柔らかい素材のマスクをするようにしましょう。
紫外線を防ぐ
紫外線を浴びるとシミができるというイメージが強いですが、実は小ジワや肌のはりも、紫外線によるダメージが大きく影響します。紫外線は、肌の内部まで侵入し、ダメージを与えます。すると、コラーゲンやエラスチンなどの、肌のハリや潤いを保つ成分を生み出す線維芽細胞の働きを弱めてしまうのです。紫外線によるダメージを防ぐために、外出時は日差しを避け、日焼け止めや日傘、帽子などでしっかりと紫外線対策をするようにしましょう。また、室内にいても紫外線は入ってきます。うっかり焼けを防ぐためにも、日焼け止めは欠かさずに塗っておくようにしましょう
30代になったら、化粧水を見直してみることも大切です。たとえば、20代からずっと同じスキンケア製品を愛用している人はいないでしょうか。30代はスキンケアには慣れているものの、20代からずっと同じスキンケア商品を使い続けている場合、30代になった肌の状態に合わなくなっているおそれもあります。特に、保湿力の少ないさっぱりタイプのものや、皮脂を過剰に取り除くものを使っている人は注意が必要です。
テカリ防止のためにクリームを使わないという人や、自己流の手順など間違ったスキンケアの流れが習慣化している場合もあります。30代は20代よりも水分を保持する力が衰えているため、より保湿を意識した化粧水を選び、適切な手順で使っていくことが大切です。
化粧水は手でつけるのがいいのか、コットンでつけるほうがいいのか迷ってしまう人も多いですが、正しくつけられるならどちらでもかまいません。それぞれのポイントと注意点を紹介します。
ブースターオイルをこれまで使ったことがない人や、使い方がよくわからないという人も多いでしょう。そこで、ブースターオイルを取り入れた場合のスキンケアの手順について説明します。
1.クレンジング
クレンジングは、主にメイクなどの油性の汚れを落とすために行います。メイクをしたまま寝てしまうと、酸化したメイク汚れが肌を傷める原因になります。肌への刺激となる外的汚れは、その日のうちになるべく早く除去しておくのが鉄則です。クレンジングはスキンケア製品のなかでも肌への刺激が強いもの。当然なるべく肌に負担をかけないものを選ぶのが大切です。しかし、肌への優しさを重視した洗浄力の弱いクレンジング製品は、メイクが落ちるまでに何度もこすってしまうことがあるため、逆に肌に負担を与えてしまうこともあります。
オイルタイプ、クリームタイプ、ジェルタイプなど、いろいろなタイプがあり迷ってしまいますが、肝心なのはどのタイプを選ぶのかではありません。メイクがスッと浮いてすぐに洗い流せるものを選ぶようにしましょう。クレンジングはスピード重視が大切です。クレンジングをなじませて30秒~50秒で流せるのがひとつの目安として考えましょう。
2.洗顔
洗顔は、主に汗やホコリなど、日中の汚れを洗い流すために必要なケアです。メイクをしている場合はクレンジング後の洗顔も忘れずに行いましょう。ぬるま湯のみの洗顔は、汚れが落とし切れないためおすすめできません。洗顔料はよく泡立てて、たっぷりの泡でやさしく洗うようにしましょう。すすぎ残しがないようにしっかりと洗い流します。
3.ブースターオイル
ブースターオイルは洗顔後すぐの清潔な肌に使います。ブースターとは「後押しする」という意味があり、肌を柔らかく整えてその後に使うスキンケアの浸透を手助けするものです。さらに、肌に不足している良質な油分を素早く補うこともできます。ニキビがある場合、オイルを使うことに抵抗がある人もいますが、オイルで保水力を高めることで、過剰な皮脂の分泌が抑えられ、肌質を改善する効果も期待できます。油分不足による乾燥がニキビの原因となることもあるのです。
4.化粧水
ブースターオイルで浸透しやすくなった肌に、化粧水で水分や美容成分を届けます。しっかりつけることで、さらに次に使用する美容液の浸透を助けることになります。肌にしっかりなじませるためには、一気につけるのではなく2回~3回に分けてつけることが大切です。
5.美容液
化粧水でうるおった肌に、美容成分を届けていきます。美容液は、適切なタイミングで使用してこそ効果が発揮される化粧品です。美容液は、シミやしわ、たるみなどに作用する美容成分が凝縮された化粧品となっています。そのため、これらの成分が肌にしっかりと浸透させることが大切です。美容液を使う順番は、一般的に化粧水の後のタイミングが最適と言われてます。
6.クリーム・乳液
クリームを肌につけるタイミングは、化粧水や美容液が肌にしっかり浸透してからです。10円玉硬貨から1円玉硬貨ぐらいの大きさを手にとり、両手に広げた後、顔の中心から外側に向かって大きく円を描くようにしてのばしていきます。まずは一番乾燥しやすい頬からつけ、次に広い範囲のひたい、あごの順番に伸ばしていきます。乾燥しやすい目元や口元などは必要に応じて重ねづけしましょう。テカリが気になる鼻は、最後につけるようにするとテカリにくくなります。肌になじませてみてべたつかず、適度にうるおいを感じるのがちょうどいい使用量の目安です。