保湿するためになぜ化粧水が必要なの?適切な使い方とは

うるおいのある肌は適度な水分と油分を含み、みずみずしくハリや弾力もあります。しかし、スキンケアで油分だけを補給すると水分と油分のバランスが崩れてしまい、肌トラブルを起こしやすくなるでしょう。
化粧水で肌に水分をたっぷりと与えるケアが必要ですが、化粧水にもたくさんの種類があります。保湿力に優れた化粧水を選び、適切な使用がうるおいのある肌作りへのポイントです。
ここでは、化粧水の持つ効果やその種類、適切な保湿の方法について紹介していきます。

保湿が重要な理由

うるおいのある肌作りのためには、保湿ケアがとても重要であるという話を聞いたことがありませんか?

保湿は、スキンケアにおいて重要な意味を持っていると考えられています。美しい肌を作るためには、適切なスキンケアについて知ることが大切になります。まずは、保湿の重要性と美肌と保湿の関係について理解しておきましょう。


・ターンオーバーを正常に保つ

肌は表面から角質層、顆粒層、有棘層、基底層と呼ばれる4つの層で構成されています。一番奥にある基底層では細胞分裂で新しい細胞が作られ、古くなった細胞は肌表面にどんどん押し上げられていきます。そして、2週間ほどで自然に剥がれ落ちて新しい角質が表面に出てくるようになります。これが肌のターンオーバーです。

ターンオーバーが正常に働くことで、美しい肌を保つことができるのです。通常ターンオーバーの周期は約28日ですが、肌が乾燥すると角質が硬くなり周期が乱れやすくなります。すると、肌細胞が十分に育たないまま肌表面に出てきてしまいます。その影響で、ゴワつきや乾燥といったトラブルが起こりやすくなるのです。ターンオーバー機能を正常に保つためにも、肌の乾燥を防ぐ保湿が重要になります。


・バリア機能を高める

角質層は、肌を外部刺激や乾燥から守ってくれるバリア機能の役割を持ちます。角質層には角質細胞が重なり合っており、その隙間を埋めているのが天然の保湿因子です。天然の保湿因子とは皮脂膜、NMF(天然保湿因子)、細胞間脂質によって成り立っています。これらによって角質細胞が保護されているおかげで、バリア機能を正常に保つことができています。

ところが、加齢や肌の乾燥、ターンオーバーの乱れなどが原因となり、保湿因子が減少すると肌のバリア機能も低下するようになります。バリア機能が低下してしまうと、外部刺激による肌トラブルが起こりやすくなるだけではありません。肌が水分をキープする働きも低下してしまい、肌乾燥を招いてしまうのです。

・皮脂膜

皮脂膜とは肌表面に張られている膜のことであり、皮脂腺から分泌される皮脂(油分)と汗腺から出てくる汗(水分)で構成されています。肌の水分が蒸発するのを防いでくれたり、必要以上に角質が剥がれるのを防いだりするだけではありません。肌の柔軟性を保つなど、美しい肌を保つためにも重要な働きをしています。しかし、皮脂の分泌量や発汗量が減少することで皮脂膜の量も減るようになります。


・NMF(天然保湿因子)

角質細胞内にあるNMFは、アミノ酸やPCA、乳酸塩、ミネラル、糖類などから構成されており、水分を取り込む働きと、水分を抱え込む保湿性に優れた成分です。空気中や真皮にある水分を取り込み角質層にうるおいを与え、さらには、肌にハリとうるおい、柔軟性を与えてくれます。NMFは常に生成される成分ですが、ターンオーバーの乱れや加齢などが原因でその生成量が減少してしまうのです。


・細胞間脂質

細胞間脂質とは角質細胞同士をつなぐだけでなく、肌の水分をキープしてNMFの働きを安定させる役割を持ちます。水と油の両方になじみやすいだけでなく、細胞間脂質の中で規則正しく重なり合うことができる特徴があるのです。細胞間脂質のおかげで、肌を外部の刺激から保護し肌の水分蒸発を防ぐバリア機能が維持できています。しかし、細胞間脂質が何らかの原因で減少してしまうと、バリア機能も維持できなくなり肌の乾燥も進みやすくなるでしょう。健やかな肌を保つためにも保湿ケアで肌のうるおいを保つ必要があります。

ターンオーバーを整えバリア機能を高めるために必要なこと

肌が乾燥することで肌トラブルが起こりやすくなるだけでなく、肌の健康も損なわれてしまいます。自分では保湿ケアをしっかりしているつもりでも、肌が乾燥したままということもあります。それは、使っているスキンケア製品が合わないか、ケアのやり方が誤っている可能性が高いでしょう。

バリア機能が低下している肌は、健康な肌と比べてみると天然保湿因子である皮脂膜、NMF、細胞間脂質の量が不足しがちです。乾燥した肌の場合、それぞれに近い成分が配合されている化粧品を選ぶことで、肌の健康状態を良好に保つように働いてくれるでしょう。たとえば、皮脂膜であればスクワラン、NMFであればアミノ酸、細胞間脂質であればセラミドといったように不足している成分を補ってくれる化粧品が役立つでしょう。


化粧水の種類

化粧水といっても製品ごとに配合されている成分が異なるため、その使用感にも違いが出てきます。自分に合った化粧水を選ぶためにも、主な化粧水の種類について理解しておきましょう。

最も一般的な化粧水は柔軟化粧水、保湿化粧水という種類です。うるおいが失われた肌に水分と保湿成分を届け、角質を柔らかくしキメも整えてくれます。また、化粧水の後につける美容液や乳液、クリームの浸透を助けることも期待できます。

ふきとり化粧水は肌にうるおいを与えるというよりは、古い角質や肌の汚れを除去する目的で使用します。コットンに含ませて、肌をふきとるようにして使いますが、使用頻度や使い方には注意が必要です。それは、使いすぎると必要以上に角質をとりすぎてしまい、乾燥肌や肌荒れのリスクを高めてしまうからです。特に、バリア機能が弱っている敏感肌や乾燥肌の人は、使用を控えるか使用時に十分な注意が必要です。

収れん化粧水とは皮脂の量をコントロールし、毛穴を引き締める目的で使用する化粧水です。一般的にアルコール濃度が高いため使い心地がさっぱりとしていますが、蒸発スピードが速く乾燥肌を引き起こすリスクがあります。そのため、皮脂分泌の盛んな思春期の人や脂性肌の人には適していますが、乾燥肌の人には向いていません。

美白化粧水とは、保湿化粧水に厚生労働省が認可した美白成分が配合された化粧水です。シミやメラニンケアなど、美白目的で使用します。


保湿化粧水の役割

スキンケア製品を使用すると、肌にうるおいを与えられるようになります。化粧品が持つ保湿の役割は「水分を与える」「水分を保持する」「水分の蒸発を防ぐ」ことです。肌をしっかり保湿するためには、保湿化粧水を使用するのが最適です。そして、保湿化粧水は保湿の役割のうち、水分を与える、水分を保持するという点に働いてくれます。しかし、せっかく保持した水分の蒸発を防ぐためにはそれだけでは足りません。油性成分を含むスキンケア製品で肌表面に膜を作り、水分の蒸発を防ぐケアが必須です。

そこでスキンケアでは、メイク落とし→ 洗顔ブースターオイル 化粧水 美容液クリームの順番で使用するようにすすめられています。適切な順番でケアすることで、水分を与えて保持し蒸発を防ぐ働きが機能し、肌を保湿できるようになります。


保湿化粧水の適切な使い方

保湿化粧水はただ付ければよいというわけではありません。適切に付けないと十分な保湿効果が得られなくなってしまいます。そこで、保湿化粧水の効果的な使い方について解説していきます。


・コットン使用でなじませる

保湿化粧水を付けるときに、コットンを使用して肌全体になじませることができます。コットンの線維が肌にダメージを与える原因になり得るため、とにかく優しく付けるのが最大のポイントです。また、化粧品メーカーによっては自社の化粧水を使用するときに、自社で販売している専用コットンの使用をすすめていることがあります。

コットンは自然素材やオーガニック素材がいいと考えている人も多いでしょう。しかし、自社製品用に開発されたコットンは、化粧水の効果を最大限引き出せるように作られています。使い方にもこだわりがあるということなので、おすすめの通りにするのがよいでしょう。また、化粧水を使用するときは、必ずしもコットンで付けるのが望ましいわけではなく、手で付けたほうが良いケースもあります。自分の肌状態や使用する化粧水の種類、ケアのやり方によって適切に使い分けましょう。


・コットンパッティング

コットンに化粧水をたっぷりとしみこませて肌に付けるコットンパッティングは、目の周りや口もとといった細かい部分までしっかりと保湿できるのがメリットです。手軽にかつ清潔に保湿力をパワーアップできるコットンパッティングですが、注意点もいくつかあります。まずは、強くたたきすぎてしまうと肌に強いダメージが加わり、乾燥などの肌トラブルが起こりやすくなります。軽く押さえるように優しい力加減でなじませるようにしましょう。また、コットンが乾くくらいに長く肌にのせていると、水分が蒸発して肌の乾燥をすすめてしまいます。

・コットンパック

コットンパックは別名化粧水パックとも呼ばれており、保湿成分をしっかりと肌の奥に届けうるおいのある肌を作るのに適したケア方法です。しかし、誤ったやり方ではかえって乾燥につながる可能性もあるため注意が必要です。

まず、パックを肌にのせている時間は5分以内を目安に終わらせましょう。コットンが乾く時に肌のうるおいまで一緒に蒸発してしまうからです。また、パックで使用する化粧水もアルコールが配合されているものを使うと、肌の乾燥を加速させます。アルコールは蒸発しやすい特性があり、肌のうるおいも逃げやすくなるのです。コットンパックの後は、パックで補給した水分を逃さないように、乳液やクリームといった油溶性の成分でうるおいを閉じ込めましょう。


・ハンドプレスでなじませる

スキンケアを行うときは、複数のアイテムを使用することがほとんどでしょう。それぞれのアイテムをしっかりと浸透させてから、次のステップに移ることで効果的なスキンケアが行えるようになります。スキンケア製品を浸透させるのに役立つのがハンドプレスです。

化粧水などをつけた後、両手のひらで顔全体を10〜15秒ほど抑えると、毛穴が開き肌の奥まで美容成分の浸透を助けてくれます。しかし、適切な方法で行わないと肌にダメージを与えますのでハンドプレスのコツについて知っておきましょう。


パーツごとに行う

ハンドプレスは、パーツごとに細かく分けて行うことで肌のすみずみまで保湿できるようになります。まずは、頬の部分からスタートして、目元や口元、額といった順番に各パーツを10秒ずつハンドプレスしていきましょう。目の周りや口元は顔の中でも特に皮膚が薄い部分ですので、優しくプレスするのがコツです。最後にフェイスラインなどの顔の端までしっかりハンドプレスしていきます。仕上げに顔全体を覆って、美容成分や保湿成分を浸透させていきましょう。


やさしくゆっくりと行う

ハンドプレスでパックやフェイスマスクのように、美容成分や保湿成分を効率よく肌に届けることが期待できます。その一方で、最も注意したいのが肌への刺激です。肌に強いダメージが加わると、乾燥肌など肌トラブルの原因となります。肌に手が触れるときに、手のひらや指を肌に押し当てたり密着させたりしますが、ゆっくりと優しく行うのがコツです。

保湿化粧水を使う際の注意点

保湿化粧水は肌を保湿してくれる効果が期待できますが、誤った方法で使用してしまうと逆に肌に負担となります。そこで、保湿化粧水を使用するときの注意点について解説していきます。


・パックやシートマスクは長時間使用しない

保湿化粧水を付けるだけでなく、パックやシートマスクを使用すると保湿効果をさらに高めることができます。また、手やコットンだけでは届きにくい細かい部分にまで美容成分を行きわたらせることができるのもパックやシートマスクの魅力です。しかし、長時間肌にのせていても保湿効果が高まるわけではありません。逆にシートが乾燥するときに肌のうるおいまで奪ってしまうため、乾燥の原因になり得ます。


・肌をこすらず刺激を与えない

ハンドプレスやコットンを使ってスキンケアをするときは、肌への刺激や負担をできるだけ抑えることがポイントになります。きつく押しあてる、強くこすることで肌表面の角質がダメージを受けてしまうからです。ダメージが蓄積することで、シミや赤ら顔といった原因を作ることにもつながってしまいます。優しく行えばトラブルが起こることも少なく、しっかりとスキンケアができるでしょう。

保湿化粧水はこんな肌悩みにおすすめ

保湿化粧水を使用することで、さまざまな肌の悩みに対してアプローチできるようになります。ここでは、肌の悩み別に期待できる効果を紹介していきます。


・乾燥

肌が乾燥してしまうとターンオーバーが乱れたり、バリア機能が低下したりとさまざまな肌トラブルが起こりやすくなります。肌を美しくすこやかに保つためには保湿が重要なポイントです。肌質は年齢だけでなく、生活習慣やスキンケアによって変わります。加齢とともに皮脂の分泌量や天然保湿因子の生成量も減少してくるため、肌が乾燥しやすくなるのです。

また、日本人に最も多い肌タイプである混合肌も乾燥が主な原因です。化粧水を使って、重点的に保湿ケアを行いましょう。肌がうるおうことで、美肌に近づけるだけでなくターンオーバーも整い肌をすこやかに保てるようになります。


・くすみ

くすみは疲れた印象を与えるだけでなく、実年齢以上に老けて見える要因にもなります。くすみが起こる原因はさまざまですが、乾燥肌が原因で起こることもあります。保湿化粧水で肌を保湿することで、肌のくすみ対策にも役立つでしょう。


・毛穴

乾燥は毛穴の黒ずみや開き、たるみの原因になります。肌が乾燥するとうるおいを与えようとして、皮脂が過剰に分泌されるようになります。皮脂量が過剰になると毛穴が開きやすくなり、汚れや角栓もたまりやすくなるのです。毛穴のトラブル対策にも保湿ケアが役立ちます。化粧水に含まれている保湿成分が肌にうるおいを与え、毛穴トラブルにならないように働いてくれるでしょう。

保湿のために化粧水は手でもコットンでもやさしく使うこと

化粧水で保湿ケアを行うときは、コットンや手を使います。どちらの方法でケアするにしても、肌を優しく扱うこと、すみずみまでムラなく保湿成分を届けることがポイントです。コットンパックやシートマスクを取り入れるなどして、さまざまなやり方で保湿効果を高めてみましょう。

また、心も身体もリラックスすることで、スキンケア効果を高めることができると言われています。スキンケアを行うときは、癒し効果の高い香りや音楽を用いるなどしてリラックスすることを意識してみましょう。

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