お風呂の中でできるスキンケアにはどのようなものがあるのでしょうか。まず考えられるのは入浴剤を使うことでしょう。
温かいお湯は汚れと一緒に古い角質層も落としてくれます。古い角質や皮脂が取れると一時的に角質層に水が入ります。すると、お肌には肌本来の潤いが戻ります。このタイミングでスキンケアをすると、いつも以上にスキンケアの効果が得やすくなるのです。
特に、肌が弱い人は入浴剤を入れて入浴するようにすることが大切です。沸かしたてのお湯は気持ちがいいものですが、水道水に含まれている塩素は肌を刺激してしまうこともあります。入浴剤には塩素を除去できる成分が含まれているものが多いので、肌が敏感な人ほど入浴剤を入れて入るようにしましょう。
肌の刺激となるのは塩素だけではありません。浸透圧も肌の刺激の原因となります。傷があるときに濡れるとしみるのは、真水が人の体よりも浸透圧が低いからです。ところが、人の体と同じ濃度の生理食塩水なら刺激とはなりにくいことが知られています。このとき、保湿成分が入っている入浴剤を選ぶとスキンケア効果も得られやすいでしょう。
お風呂の中ではボディマッサージも有効です。いつも酷使している肩や足などのコリをマッサージでやさしくほぐしてあげましょう。入浴中は体が温まって血行が良くなっているのでボディマッサージの効果も得られやすいのです。
せっかくなら、フェイスパックもしてしまいましょう。 毛穴もしっかりと開いている入浴中は、肌に美容成分が浸透しやすい状態になっています。お風呂中でパックをすれば、しっとりとうるおう、もち肌に近づくことができます。
入浴中は美容効果を得られやすいタイミングではありますが、お湯の温度が高すぎると肌に負担をかけてしまい、かえって乾燥肌を招いてしまうリスクもあります。お湯は38~40℃ぐらいの温めに設定しましょう。
また、お湯に浸かる時間は長いほどいいと思っている人も要注意です。長くお風呂に浸かると肌がふやけてシワシワになってきます。肌がふやけるとバリア機能が低下して、セラミドなどの細胞間脂質が必要以上に流れ出てしまうのです。その結果、乾燥肌につながってしまいます。お風呂に浸かる時間は長くても15分程度にとどめておきましょう。
生活必需品となったスマホですが、お風呂場にも持ち込んでいる人はいないでしょうか。入浴中にスマホを見る習慣がある人は、バスタイムを有効に使えていない可能性があります。
入浴は本来、リラックスするための時間。心が入浴タイムにスマホを見ると交感神経が活発に働いて自律神経が乱れやすくなってしまいます。リラックスすることでスキンケア効果も高まることを考えれば、入浴中のスマホは控えるのが賢明です。
お風呂上がりのスキンケアは重要だからと、脱衣所で長い時間マッサージをしている人もいるかもしれません。しかし、お風呂から上がったら、手早く水分を拭き取ってしまうのが正解です。お風呂上がりは体が濡れているので、しっとりしている気がするでしょう。ところが、体や髪を乾かすのに時間をかけてしまうと乾燥が進んでしまうのです。
ケアをしないで放置していると入浴後20~30分で、肌は入浴前よりも乾燥してしまうといわれています。目安は10分以内と考えておきましょう。
おすすめは、湯気がある浴室にいるあいだに、手早く保湿効果のあるスキンケアアイテムを使うことです。お湯から上がったらすぐに簡単にタオルで水分を拭き取って、ボディオイルなどの保湿アイテムで潤いを閉じ込めてしまいましょう。
そのあとに温かい部屋に移動して、肌に負担をかけないようにやさしくゆっくりとマッサージをします。マッサージの際は、再度、美容液、乳液、クリームなどを使ってケアをすると万全です。