油性肌になってしまうのは、生まれつきの肌質だけでなくいくつかの外的、内的要因が関係しています。その一つが毛穴の開きです。毛穴は古い角質や余分な皮脂を排出するために、収縮を繰り返しています。健康な毛穴は、毛穴が開いてもその後キュッと引き締まるものです。ところが、加齢やストレス、生活習慣の乱れなどが原因で毛穴が開いた状態が続くと皮脂も過剰に分泌されるようになります。角栓除去も油性肌になる原因です。油性肌の人は余分な皮脂や汚れが毛穴に詰まりやすく、それが酸化してできる角栓が気になるでしょう。本来、角栓は自然とはがれていくのですが、無理に取り除こうとすると毛穴が開いてしまいます。それが、皮脂の過剰分泌を招くのです。
誤ったスキンケアも原因のひとつです。油性肌の人はテカリやベタつきが気になって必要以上に洗顔したり、洗浄力の強い洗顔料を使ったりしがちです。皮脂は肌のうるおいをキープするだけでなく、外部刺激から肌を保護するバリア機能の役割も果たしています。ところが、必要以上に皮脂や肌の常在菌を取りすぎてしまうと、肌の自己防衛機能が働くようになります。皮脂膜を作って肌をうるおわせようと、過剰に皮脂を分泌させるのです。
脂取り紙の過剰使用も要注意です。テカリやベタつきが気になると、油取り紙を使って皮脂を抑えようとするでしょう。適量の皮脂はすこやかな肌を保つために欠かせません。そこで、肌は皮脂をたくさん分泌して肌を守ろうとするのです。過剰なスキンケアによって、皮脂の分泌量を増やしていることをよく覚えておきましょう。スキンケアを見直すことで、皮脂の分泌量を抑えることにつながっていきます。
油性肌を改善するためには、油性肌に合ったスキンケアを取り入れることが大切です。スキンケアで意識したいのは、肌に刺激や負担を与えないこと、過剰に皮脂を取りすぎないことです。油性肌の人は皮脂を抑えるために、必要以上に洗顔をしがちです。これが、皮脂を過剰に摂りすぎることにつながりますので、洗顔は1日2回までにとどめましょう。洗顔を何度も行うと、必要以上に肌のうるおいを取り除いてしまいます。その結果、肌を守ろうとして皮脂を過剰分泌させるようになります。すると、洗ったばかりなのに肌のテカリがおさまらず、再び洗顔をするという悪循環に陥るのです。肌のテカリを気にせずに、必要以上に洗顔をしないように気を付けましょう。
洗顔時も肌をゴシゴシとこすってはいけません。肌が摩擦によるダメージを受けて、皮脂の過剰分泌を促してしまうからです。肌と手が触れないくらいのたっぷりの泡を作り、優しく洗顔していきましょう。その後、しっかりと保湿ケアを行います。油性肌の人は肌の水分量が不足していますので、たっぷりと肌に水分を与えることが大切です。また、油性肌は毛穴が開いているため、毛穴を引き締める作用のある化粧水を使用するといいでしょう。このような化粧水を使用すると、毛穴を引き締めて過剰な皮脂分泌を抑えてくれます。仕上げに、肌に補給した水分が逃げないように、クリームやオイルなどをつけます。併せて、生活習慣の改善にも取り組みましょう。内的ケアと外的ケアを組み合わせることで相乗効果が期待できるようになります。
油性肌で悩む人も多いですが、その原因は人それぞれ異なります。油性肌を何とかしたいときは、適切なケアを取り入れることがポイントです。そのためにも、まずは油性肌になってしまった原因を知ることです。原因に合ったケアを取り入れることで、過剰な皮脂分泌が起こりにくくなるでしょう。